大日本茶道学会

【茶道コラム】第35回「1.2.3の原則」を追加しました

年賀はがきが売り出される季節になりました。最近は年賀状を書く人も減り、もとより
手紙を書く方も少なく、通信手段も変わってきているようです。

はがきや手紙を書くのは、相手のことを思い、障りはないか、何かお誘いしたいとか、
お知らせしたい、お礼を述べたいなどいろいろな理由があります。茶で言えば、茶事に
招く際には、まずご都合を伺い、正式な案内状を送り、それに返信をすることによって
双方が了解したことを確認し、茶事が執り行われるのが習いです。
 しかし、最初に都合を聞かれ、返事をしたので、正式な案内状には返事を出さなくて
よいと思う方もいらっしゃるようです。困ったことですね。

これと似たことは、メールなどでよく起こります。メールは個人あてに届きますが、ごく
私用のものと一斉配信メールがあります。個人あてでも読みたくない、返事をしたくない
メールは無視するという社会現象にもなりましたが、一斉に配信されたものであれば、
それ以上に関心を示さない風潮があります。送信元が誰か、内容が何かにもよりますが、
送った側には知らせたい意図があり、それが届いたことも確認したいという気持ちがある
はずです。
 来たメールには、返事をし、そして送り先から受領の確認が来る「1,2,3」の手続きが
あって意志が通じるものと思います。また、私宛に送られたのだからと思い、名前を明記
しないのも手紙に名前を書かないのと同じような無作法に思えます。

これに反論される方もあるかもしれませんが、茶という礼法に携わり、教えている立場で
あれば、守りたいことであり、それが素敵な茶人へのワンステップに思えます。

            教場長 田中 仙融 (令和2年11月発行 会報「えんじゅ105号」掲載)

お知らせ